YSP-1100

手軽に5.1チャンネルを楽しむ
デジタル・サウンド・プロジェクター


画面サイズに合わせて選ぶ

 横幅103cmと小さくはない。このYSP-1100は42V型以上のサイズのテレビに合わせたもので、32V型用にはYSP-800がある。専用のテレビボードやAVラックも用意されているが、奥行き約11cmとスリムなので、テレビの下に置くのが音質的にもいい。カラーはシルバーとブラック。
 メリットは接続が簡単でスピーカーケーブルが不要ということである。映像と音声をつなぐだけ。映像は調整状況などを画面表示する意味もあるが、セレクターとしても機能する。音声端子はアナログ2系統のほかに光と同軸のデジタル端子を装備。サブウーハープリアウトも付属する。

YAMAHA
デジタル・サウンド・プロジェクター
YSP-1100
価格:オープン
詳細:→YAMAHA

河村正行 Masayuki Kawamura

40個の小型スピーカーを持つ

 5.1チャンネルサラウンドによるホームシアターが話題だが、実際に行なっているひとはどれほどいるのだろうか。視聴室があればともかく、家庭のリビングで5つのスピーカーをセットするのは難しい。中でもリアスピーカーは普段は邪魔になり、いつのまにかフロントに置かれることになる。

 なんとかフロントスピーカーのみでサラウンドが楽しめないか。これがバーチャルサラウンドだが、その決定版ともいえるモデルがヤマハのYSP-1100だ。デジタル・サウンド・プロジェクターというなんともややこしい名称を持つが、3列/40個の小型スピーカーと左右にウーハーを持ち、小型スピーカーからの音を精密に時間制御して壁の反射を利用してサラウンド空間を作り出す。バーチャルサラウンドとは考え方から違う。
インテリビーム搭載のデジタル・サウンド・プロジェクターYSP-1100



YSP-1100
リスニング位置に音を集中できる
マイビームモード

設定簡単、多彩な機能を装備

 試聴はヤマハの会議室で行なった。約8畳ほどで四角い。フラッターエコーもでる部屋で条件としては良くない。まず、音質や音量などの調整をするが、これは付属の測定用マイクを使うオートセットアップで実に簡単にできる。セット時間は約3分で、マニュアルでビーム調整や音質調整、焦点距離設定などができる。かなり細かい設定が可能なので、マニアックにも使いこなせる。設定や調整はリモコンで行なう。テレビやDVDプレーヤーの操作も可能だ。
 機能として面白いのがマイビームモードだ。テレビは常に正面で見るわけではない。片づけや料理などの家事をしながらも楽しむ。その時に、その場所に音を集中できるのがマイビームモード。モノラルだが、くっきりとした音声を聴くことができる。

壁に反射させることで5.1チャンネルサラウンドを再現する

広がりと雰囲気で楽しめる

 リアスピーカーを使った5.1チャンネルサラウンドとは聴こえ方が違う。部屋が広くなった感じで、サラウンドではあるがリアや左右の音は点音源ではなく、フワッとした感じで伝わる。音の移動感も何となくである。これはリスニング位置を選ばないというメリットがあり、気軽に楽しめるが、物足りなくもある。

 音もテレビ内蔵スピーカー的で、CDなどを楽しむハイファイ指向ではない。低音の再生能力も映画では不足で、ぜひサブウーハーを加えたい。でも、フロントスピーカーだけでこれだけのサラウンド感を楽しめるのは素晴らしい。
 やまはのシネマDSPも搭載されているので、映画や音楽で臨場感を変えることもできる。一度体験して欲しいサラウンドシステムである。