村井 裕弥

朝食後、10:10発の長電急行バスに乗る。1泊して、朝帰るスキー客なんかいるワケないから、席はガラガラ。おかげで、往きも帰りも最前列だ。プリンスホテル東館からJR長野駅までは約1時間半だが、最前列から勇壮な雪山を見ていると、全然飽きない。特に、樹氷っぽくなってる山頂ね。
11:40JR長野駅東口着。11:50発しなの12号名古屋行に乗る。土・日きっぷは、指定席発券4回までなので、これだけは自由席。12:42松本着。「こばやし」というお蕎麦屋さんに入り、とりあえず、ぜんまい煮物と馬刺しを注文する。これが、予想をはるかに超えてうまい! 店内を見渡すと、観光客少なめ。いかにも地元の常連さんみたいな方ばかり。生ビールをあけたあと頼んだ地酒も、好みではないが、媚びた味に堕落していないところが好もしい。締めに頼んだ田舎そばは、さやえんどう、茄子、ぜんまいがだしと見事に調和。蕎麦のうまみを、最高度に引き立てていた。
右がしなの12号。左は、直江津に抜ける妙高号
「20年以上演奏活動を続けてる弦楽四重奏団みたいな味だなぁ」「そのたとえ、よくわからない(笑)わよ。わたしはやはり、冷たいお蕎麦を食べないと評価できないな」「あっ。その言い方、生意気」
食後は、国宝松本城にのぼり、旧開智学校を見学。カラフルなマフラーと『レコ芸』2月号、濁り酒4合瓶を買って、あずさ32号千葉行(!)に乗った。これで、駅弁が当たりだったら、言うことなしだったんだけど…。最近「ぜいたくな素材を、ふんだんに使いました」と謳うご当地もの増えたが、その割にがっかりさせられることが多いのはなぜなんだろ。
松本から千葉まで走るあずさ32号
ボクたちは、そんな「がっかり弁当」をつつきつつ、荒谷のことを考えた。「今頃、荒谷さんたち、また新しいお客さんの前で、ギター弾いてるのよね」「うん」「荒谷さんならではの良さをわかってくれるお客さんがたくさんいるといいわね」
今年は、3rdソロ・アルバムも出ると聞いた。「発売日までには、もう少しわが家の音を良くしておかなくっちゃ」そう。荒谷の良さを心底理解するには、やはりノンPAの生か、最高度にチューンされたオーディオ装置が必要なのだ。ボクも、まだまだ努力しなくては。読者の皆さんも、いっしょにがんばろうね。(完)