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村井 裕弥 |
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アコースティックサウンドクラブ(ASC)については、今さら語るまでもあるまい。サウンドデン(広島市西区)の試聴室を拠点に、全国5つの支部を持つ一大マニア組織。信川さんは、その関西支部をまとめる大人物なのだ。
彼との出会いは、5年前にさかのぼる。9月17日たまたま上京していたASC山本会長から、「へえ。村井さんたち、『オーディオ2002』のために、関西へ取材に行くんだ。じゃ、僕も同行しようかな。最近、神戸支部を立ち上げたばかりの信川さんていう人の家も行こうよ」と言われ、それではということで、電話した。以下は、その夜のことを書いた信川さんの手記。
「もしもし。村井です」
「あ。――はい」 「山本さんから、今度ASC神戸支部ができたと聞いて、取材に行かせてもらいたいのですが、よろしいでしょうか?」 「いや。あの。その。あわわ。あー。はい」 「ありがとうございます。それじゃ、日程はのちほど――」 頭の中で何かがぐるぐる回っているだけで、何をどう返事したのか全くおぼえておりません。しかし、とにかく承諾してしまったのでした。(ASC会報『HJP』21号より転載)
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取材ツァーは10月26日スタート。初日は、富士通テン、ONKYO、「JimmyJazz」。2日め、逸品館3号店、河口無線とまわったあと、信川さんちを訪ねた。初めて降りる□□□駅周辺は、いかにも閑静な、暮らしやすい住宅地というイメージ。しかし、信川さんちに向かって歩いていくと、前方からその静けさを突き破る爆音(!)が聞えてきた。最初は、町内放送か防災無線だと思った。しかし――。
「な、なんだ!? こりゃ。『土と水』じゃないか」
それは、当時発表されたばかりのASC確認音源『土と水』だったのだ。こんなソフトを町内放送で流すワケはない。信川さんのリスニングルームから漏れ出した音が、町内に響き渡っているとしか考えられん! (つづく) ![]() |