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TOPカルメール通販商品リポートいよいよアナログディスクに、針を落とす
 おっと。アナログディスクに針をおろす前に、もう1度CDの音をチェックしておこう。トレイにのせるのは、もちろんマーク・レヴィンソン氏が監修した方のディスクだ。
 ――ううん。すこぶる良い。約8,000円のLPを買うと付いてくるオマケだが、このCDを聴いていると、「このCDだけを目当てに8,000円払っても惜しくないな」という気がしてくる。それくらい好もしい音だし、いわゆるCDの弱点をほとんど感じさせない音なのだ。温度感やや高め。ウェットな泣き落とし系。アナログ的な音と言ってもよい。
 では、マーク・レヴィンソン氏が作ったアナログディスクはどんな音がするのか。(ここで針をおろす)こりゃ「泣き落とし系」を超えて、「泣け泣け」まで行くぞ! 「ひとつひとつの音がどう立ち上がるか」「レンジの広さは」「フォーカスの合い方は」といったことをチェックしていくと、CDにかなわないのだが、それはおそらくアナログプレーヤーとCDプレーヤーの価格差(おおよそ30倍)によるもの。アナログディスクは、そんなプレーヤーで聴いても、音質評価をしているのが馬鹿馬鹿しくなってくるのだ。別の言い方をすると、音が素通りしていかない。耳で聴くのではなく、テレサ・テンの思いがこちらの全身に染み通ってくると言えばよいか(それも、かなりの浸透圧で)。だから「愛人」を聴いていると、「人目を気にして、外で逢えなくてもいい。待つ身の女でいい」という気持ちになるし、「つぐない」を聴いていると、「同棲がうまく行かなくなったのは、すべて私のせい。私より可愛い人さがしてね」と自虐的になってしまう…。ウチのやつなんか、アイロンかけながら泣き崩れていた。いったい何を思い出していたのか。
 「ふざけるな。もっと客観的な音質評価をしろ」とお怒りの方もいらっしゃろうが、テレサ・テンご本人が耳元で語り掛けてくるとき、「○○Hzあたりのピークが耳につく」「モーターのゴロが聞える」などと考えていられたら、相当変な人である。ボクは、そんな人には到底なれない。
 このアナログディスクをハイエンドプレーヤーで再生するとどうなるのかは今後の課題だが、「エントリークラスのプレーヤーで再生しても、充分魅力を感じることができること」だけは明らかになった。
 次回からは、マーク・レヴィンソン氏が監修した他のアナログディスクを紹介する予定。そうこうしている内に、超ハイエンドなアナログプレーヤーを買ってしまいそうな自分が怖いぞ!!