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TOPカルメール通販商品リポートスプリームステレオサウンドNo.1-レッド・スリーブ
 マーク・レヴィンソン氏が監修したダイレクト・メタル・マスタリング(DMM)シリーズは、手元の資料によれば全12タイトル。 今回紹介する『スプリームステレオサウンドNo.1−レッド・スリーブ』は、あのピアソラ作品やアルゼンチン・タンゴの名曲を収録した南米のエッセンスてんこ盛りアルバムだ。前述テレサ・テンのようなリマスターものではなく、ABCCレコードの手により企画され、録音され、カッティングされ、プレスされた作品。
 付属CDは16曲入りで、
 01 Gloria From Misa Tango
 02 La Cumparsita
 03 Cinco De Abril
 04 Oblivion
 05 Adios Nonino
 06 El Choclo
 07 La voz de Buenos Aires
 08 La Gargouille

 09 Teclado Marfil(Para Blanca)
 10 Adios,Pampa Mia
 11 Tango Por Maxima
 12 Nostalgias
 13 Libertango
 14 Volver
 15 Tango Rapsodia
 16 La Cumparsita
 を収録。一方LPPのほうは、同じ曲数詰め込むと音が悪くなるので、A面に1から5曲目、8曲めを収録。B面には13曲目、7曲目、11曲目、12曲目、15曲目を収録。
演奏者は、モントリオール・セクステット(1,2,6,8,10,12,13曲目)、セント・ピーターズバーグ・クインテット(2,4,5,7,9曲目)、コリンズ・カルテット(11,14,15,16曲目)と記されているが、寡聞にして詳細不明。録音は2005年1月から2月にかけ、ブエノスアイレスのオペラハウスで(それ以降の作業は、ドイツでおこなわれているようだ。もちろん、プレスまで)。A/DコンバーターはEMMラボのADC-8が、モニタースピーカーはGENELECの1032Aと1039Aが使用されたとのこと。

こうやって録音しているのか
 曲も、演奏者も寄せ集めみたいなのに、統一感を感じさせるのは、プロデューサー徐学輝(Simon Tsui)の意図が、演奏者やスタッフに深く浸透しているからか。もちろん、同じエンジニアが2か月間に渡って、ひとつのホールに根をはやして録ったおかげもあろう。しかし、何より大きいのは裏で糸をあやつるマーク・レヴィンソン氏の力なのではないか。(彼が関わるか否かで、どれくらい音が違ってくるかは、テレサ・テンのCDで証明済みだから)
 ただし、これだけは断っておこう。「ちょっとタンゴでも聴いてやるか」という軽いノリで、この付属CDやLPを聴いてはいけない。なぜって、激しい胸焼けに襲われ、ゲップが止まらなくなるから。それくらい熱くて濃厚な演奏だし、レンジの広い、ねちこい音がしっかり収録されているのだ。
 最後に、付属CDとLPPの違いについて書く。今回は、両者を聴き比べつつ「北風と太陽」を思い出した。「どうだどうだ。すごいだろう。いい音だろう。ほらほらほら」と鳴りまくる付属CDに比べ、LPPの方は一聴控えめ。しかし、控えめなのに、こちらの心に染み入ってくる力は、かえって強く感じられるのだ。(「それは村井んちのCDプレーヤーとアナログプレーヤーの音質差だろう」といわれると、反論できないが)
 しかし、こうやってマーク・レヴィンソン氏が作ったCDとLPを聴き続けてくると、「あの人、やっぱ並の人じゃない」という思いを抑えることができない。フツー、LPにオマケCDを付けるとしたら、LPのよさがハッキリ引き立つような(かませ犬的)CDを作るのではないか。仮にそういうCDを付けたとしても、誰も文句はいうまい。だって、あくまでオマケなのだから。
 ところがマーク・レヴィンソン氏は、「これでもか」というほど音のよいCDを作り、そのCDと比べても(しかも超安いプレーヤーで再生しても)、CDに何らかの差をつけるようなLPを作ってしまう。
 マーク・レヴィンソンおそるべし!
 次回は『No.2−マエストーソ・クラシック』を取り上げる予定。

  
LPの収録曲                            スプリームステレオサウンドNo.1-レッド・スリーブのジャケット写真