|
メ)映画会社のロゴやタイトルが今回のシリーズのテーマなのになかなか進まず読者の方々大変申し訳ありませんです。
芦)仕方ないですよ。ショックな訃報が相次いでいますから。
メ)それともう一つお詫びを。前回リチャード・ウィドマークの話を延々とやったのに彼の写真が1枚も載ってないとお叱りをたくさんいただきました。
芦)ずいぶん探しましたが、なかなか見つからなくて。DVDの表紙を飾っているのは他の俳優ばかり。「ノックは無用」なんかモンローだけです。私は大ファンですけれど、一般的に彼は人気ないんですかねえ。
メ)やっぱり助演どまりのイメージなのかなあ。日本の役者に例えれば成田三樹夫って言ってるんだけれど。まあそういうことでこの1カ月は監督の訃報が相次いだね。
芦)私にとっては何と言ってもショックだったのはシドニー・ポラックです。
メ)そうだね。「トッツィー」「コンドル」「ザ・ファーム」・・・・
芦)数え上げたらきりありませんが、わたし的には断然「追憶」(’73)と
85年のアカデミーをとった「愛と哀しみの果て」です。
 追憶メ)同感だね。「追憶」はバーバラ・ストライザンドが♪〜メ〜モリ〜♪と歌って大ヒットした。でも俺は何と言っても「ひとりぼっちの青春」(’69)だなあ。二度と見たくないくらい重くていやんなっちゃう作品だけど。
芦)傑作ですね。マラソンダンスの大会を舞台にした作品でしたね。
メ)そう。70年の末に公開された作品だろう。60年代末から70年代前半にかけて国内でも学園紛争の嵐が吹き荒れてさ。フランスなんかでも五月革命が起こり、世界的な混乱の中で行き場を失った若者のやるせない心情を描いた名作がたくさん出来てねえ。「いちご白書」(’70)とか。その中でも飛びぬけて良く出来ていたというか重い作品だった。
芦)救いようのない悲しい内容でしたね。日本でも「妹よ」や「赤ちょうちん」など一連の藤田敏八ものがありました。少し年代は後になりますが。
メ)劇画で言えば上村一夫の「同棲時代」ね。映画化もされて。あ、あ、あの由美かおるさまだ!
芦)歌も大ヒットしましたっけ。
メ)大信田礼子ね。それとちょっとタイプは別だけど「若者たち」や少し後の「八月の濡れた砂」とかね。
芦)あなたは青春真っ只中。話は尽きないでしょう。
メ)そう邦画は暗く救いがなかったんだけどまだ洋画のほうは甘さがあった。67年のカンヌのグランプリをとった「if・・もしも」なんかの方が甘さがあった覚えがある。
メ)そう「追憶」にはロマンチックな匂いと感傷があったけどね。確か原題が「THEY SHOOT HORSES,DO'NT THEY」ー”彼らは廃馬を撃つ”とかいうホレス・マッコイの小説がもとになっていた。原作も読んだけれどやっぱりしんどかったなあ。今だったら絶対にページをめくらない。
芦)今の団塊世代にとってはもっとも想いが強い時代でしょうねえ。
メ)救いはやっぱりジェーン・フォンダが素敵だったことかなあ。
芦)やっぱり最後はそこへ行くんですねえ。そんなに重くても女の人の魅力は感じちゃうんですね。
メ)当り前じゃない。ジェーン・フォンダをいやらしさ一杯の魅力的な女に作り上げたのはロジェ・ヴァデムだけれど大人の女性に仕上げたのはポラックだというのがおれさまの主張なの。レッドフォードと出た「出逢い」(’79)とかもね。ロデオの為に確か都会に連れてきた馬を故郷に帰してやるとかいういいお話だった。
 バーバレラ芦)ええ〜っ!ジェーン・フォンダについて喋っていいのなら言っちゃいますよ。「バーバレラ」(’68)や「獲物の分け前}(’66)すごくいやらしかった。
メ)珍しいねえ。女性について君がそんなにむきになるの。俺は「コールガール」。(’71)あっ 昼下がりの情事芦)私は全く知らない世界なのであの後調べてみたんです。あなたはC級で戦争映画しか作っていないと言ってましたがなんとあのヘップバーンの大傑作「昼下りの情事」(’57)がアライドの配給でした。
メ)ええ〜っ!ホント?じゃあ他にもあるのかなあ。なんせちっちゃな頃の記憶だから仕方ないけれど。
芦)「昼下がり」は彼女とクーパー、それに監督がビリー・ワイルダーでしょう。錚々たる顔ぶれですよ。それをかつぎだすってのは大変なことでしょう?C級会社にはとても出来ない芸当だと思いますが。
メ)そうだねえ。あの作品は「ローマの休日」より後だろう?(’53)ヘップバーンだって断然もう大人気スターになっていたはずだしねえ。
芦)この間に「麗しのサブリナ」「戦争と平和」「パリの恋人」と代表作が三本も撮られています。アライドにはなにか大当たりした作品があったんでしょうか。いずれにしろ私は当時はどこの映画会社なんて気にもしていませんでした。でもあの作品は私のベストテン作品です。えら〜いぞ!アライド・アーチスト!
メ)俺も大好き。C級西部劇ならリパブリック、C級戦争映画はアライドって覚えていたけれど反省しま〜す。あのチェロのケースに隠れるシーンしか覚えていないけれど久し振りに見てみようっと。
芦)笑えますよ。
メ)てな訳で次回からはアメリカ映画以外で攻めよう。
|