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TOPDigitalVillageサロン>No.47
モーリス・ジャールが亡くなった(3/29)。私くらいの年かさの映画ファンなら映画音楽に特に興味のない方でも、あの「アラビアのロレンス」の作曲家と聞けば真っ赤な太陽を背にゆったりと陽炎のように駱駝に跨ったオマー・シャリフが現れる砂漠のシーンが目に浮かぶはず。
映画音楽には「風と共に去りぬ」の”タラのテーマ”のように映画そのものから切り離しても十分鑑賞できるものと作品と渾然一体のものとがあるが「アラビアのロレンス」はどうあっても後者だろう。あのメロディーとシーンとは切り離せない。70ミリの大画面の中に映像 と音楽が見事に溶けあっていた。

「ライアンの娘」
オリジナルの映画音楽ではないが「2001年宇宙の旅」のシュトラウスのワルツをバックに宇宙ステーションが回転する例のシーンと共に100年にわたる20世紀・映画の時代を象徴する名シーンと言えるのではないか。逆にその印象が強すぎたのか映画音楽党を自認している小生の頭には、なぜか彼の作品歴では「ライアンの娘」、「ドクトル・ジバコ」とデビット・リーン監督とタッグを組んだ作品しか浮かばなかったのだ。
普段の「シネ天」トークでは調べごとは(芦)に任せてなるべく文献を見ないようにしているのだが今回はちょいと禁を破ってインターネットを見てびっくり。膨大な数を手掛け、3度のアカデミー受賞、ノミネート9回という作曲家としての評価も凄いが、その映画の多くは私の高評価のものであって、やはりすぐれた才能はすぐれた監督との出会いによるものだなあと改めて納得した次第である。
気持ちがおさまらないから私の気になったものを全部一言コメント付きで書いちゃうことにしよう。例によって記憶違いや思い込みによる誤りがあったらお許しを。
・「顔のない眼」(’59)
もの凄く怖いサスペンスものの傑作
・「史上最大の作戦」(’61)
言わずと知れた戦争巨編。ドラマとしては?だけど。ミッチ・ミラー合唱団のテーマ曲が有名。物量を投入した戦争シーンよりたったひとり登場するパルチザンの女性イリナ・デミックが自転車に乗っていてロングスカートからかすかにのぞく太ももの方をよく覚えているのは私のいやらしさのせいかなぁ。
・「シべールの日曜日」(’62)
メイケイの名画ベストワン作品。パトリシア・ゴッジ扮する少女の恐るべき美しさと怖さ、まだデビューしたてのハーディー・クリューガーが新鮮な芝居を見せていた。あの女優さんはこの作品しか記憶がないがその後どうしちゃったんだろう。

「アラビアのロレンス」
 ・「アラビアのロレンス」(’62)
アカデミー作曲賞受賞
・「日曜日には鼠を殺せ」(’64)
フレッド・ジンネマンが監督した?戦争サスペンス。めちゃ面白い。シンセを使った曲が抜群にいい。
・「大列車作戦」(’64)
こちらは同じ戦争ものでもジョン・フランケンハイマー監督だから正統派戦争アクションの傑作。ナチが強奪したフランスの美術品を運搬する列車から奪回するお話。バート・ランカスター主演で例によって迫力たっぷりのアクションシーンが繰り広げられる。この手のものには珍しくジャンヌ・モローが出ていたっけ。でも彼女よりなぜか美術館の確か学芸員になったスザンヌ・フロンという女優さんの方をよく覚えているのは何故だろう。舞台出身の女優さんだったと思うけど知的な女性に憧れていたからかなぁ。
・「ダンケルク」(’64)
フランス製の戦争もの。「史上最大の作戦」と舞台は一緒なのに正反対でちょっとひねったテースト。ジャン・ポール・ベルモンドがイモっぽい兵隊に扮して仲間にレイプされかけた現地の女性に思いを寄せたりするヒューマンタッチ。だから子供心にはその分つまらんかった。大体フランス軍のあのお皿みたいな鉄カブトはかっこよくな〜い。
・「コレクター」(’65)
言わずと知れた変質狂的サスペンス映画の大傑作サマンタ・エッガーの入浴シーンには二つの意味でドキドキしまくったっけ。
・「ドクトル・ジバゴ」(’65)
ご存じ「ララのテーマ」が美しい。一時、ジュリー・クリスティーに魅せられたのにすぐ捨ててしまった。あの頃は浮気者だったからなあ。
・「プロフェッショナル」(’66)
これもジャールだとは夢にも思わなかった。滅法面白いウエスタン。C・Cの野性的な姿を拝めるだけでも貴重。確か(芦)も大好きな作品の筈。
・「パリは燃えているか}(’66)
「太陽がいっぱい」で有名になったルネ・クレマンの監督の戦争大作。これも素晴らしく面白い。「カルーセル・ワルツ」はミュージカル映画「回転木馬」のテーマだったけど主題曲の名前が似ていたなあ。う〜んなんて言ったっ けかなあ。
・「グランプリ」(’66)
日本ではテレビ映画「マーべリック」で有名だったジェームズ・ガーナーとイブ・モンタンが出た(芦)のおすすめカーレース映画最高傑作。世界のミフネが世界の本田宗一郎を演じていた。でも私はそんなに好きなジャンルじゃないせいかよく覚えていない。それより確かテアトル東京(今のル・テアトル)のシネラマ画面で見たんだけどあそこは昔火事になったよね?
・「将軍たちの夜」(’67)
これ「ロレンス」のオマー・シャリフ出演作だった?記憶。暗くて何度も見たい作品ではないが、評論家の受けは良かったんじゃない?
・「戦うパンチョ・ビラ」(’68)
やっぱりこっちの作品の方が好きだなあ。ブリンナーだったっかなあ。変形西部劇と言う雰囲気の作品。
・「フィクサー」(’68)
もの凄く評論家の評価が高かった。そのせいかちょっとたるそうで実は未見。いつかは見なきゃあと思っていて40年がたっちまった。もう見ることはないだろうなあ。
・「裸足のイサドラ」(’68)
稀代の名ダンサー、イサドラ・ダンカンのお話。その悲劇的な人生に惹かれて映画を見たあと伝記や文献を読みまくった。傑作。
・「地獄に堕ちた勇者たち」(’69)
「将軍たちの夜」とごっちゃになってる作品。評論家の評価が高ければいいもんと言うわけでもない典型な傑作。シャーロット・ランプリングが超美しいのだけが救い。やっぱり彼女は「オルカ」なんかに出ちゃいかんのよ。
・「トパーズ」(’69)
ヒッチコック作品としてはどうだろう?余り覚えていないからつまらなかったのかなあ。(芦)はめちゃくちゃけなしている!
・「ライアンの娘」(’70)
デビット・リーンの作品だけどあんまり印象が強くないのはなぜだろう。確か評論家の評価は「ジバゴ」より上だったと思うけど。
・「レッド・サン」(’71)
テレンス・ヤング監督の変形西部劇。アラン・ドロンとチャールズ・ブロンソンに我らが三船敏郎が加わった豪華西部劇。その割にもうひとつ盛り上がりに欠けたのはやはり監督の腕か。黒澤が撮ったら絶対評価の違う作品に仕上がったと思うけど。大体日本刀がピストルに勝つかあ。勝てるのは座頭の市ちゃんだけよ。
・「ロイ・ビーン」(’72)
意外や意外ポール・ニューマンが弁護士になった西部劇。決闘シーンや騎兵隊も登場しないし打ち合いもそんなになかった印象だが結構拾いものだった変形ウエスタン。
・「マッキントッシュの男」(’72)
ポール・ニューマン出演のスパイもの。ひと頃J・P・ベルモント主演の「○○の男」と言うシリーズがヒットしたがこれはジョン・ヒューストン監督の全く違う系統のもの。でもパソコンおたくの話では決してない。念のため。
・「王になろうとした男」(’75)
007のショーン・コネリーとマイケル・ケインが主演した南アメリカの何処かを舞台にした物語ではなかったか知らん。そう言えばこの3本はみんなジョン・ヒューストン監督作だ。ウマが合ったのかなあ。評論家の評価が高かったことだけは覚えている。未見
・「ブリキの太鼓」(’79)
ご存じギュンター・グラス原作の作品。暗く重そうなので、はなから蹴っ飛ばした。子供が鼓笛隊みたいに太鼓を叩いているポスターだけで十分。
・「将軍」(’80)
テレビ映画「ドクター・キルディア」先生のリチャード・チェンバレンとお騒がせ女優・島田陽子が出たあの映画かなあ。蝶々夫人みたいなお話じゃない?とても興味が湧かず未見のままだが、お騒がせでもいい。美しければ。当時では相当奇麗だったんじゃないかなあ。入浴シーンが話題になったことだけはしっかり覚えておりますです。
・「タップス」(’81)
士官学校を舞台にしたお話だったように思う。中身は全然覚えていない。
・「ファイアー・フォックス」(’82)
こんなに面白いアクションものまで手掛けているとは知らなんだ。クリント・イーストウッドが戦闘機を盗み出すハラハラドキドキの物語。今話題の「グラン・トリノ」を見るとあのイーストウッドがこんなになっちゃたと悲しさが募ります。同じ頃にあった「アイガー・サンクション」とともに大好きな彼の作品。
・「病院狂時代」(’82)
あまりヒットはしなかったようだが、パロディーいっぱいの大爆笑巨編。当時テレビのコント番組のディレクターだった私はさらにこの作品をパクってコントを作りまくった。当時からオリジナリティーに欠けていた、いい加減なテレビ制作者だったんだです。
・「危険な年」(’82)
長い間未見だったため去年DVDで見たのにメル・ギブソンが主役だった以外にな〜んも覚えていない。エエッまさかでていない?いや彼すら出ていなかったらどうすんべえ。

「インドへの道」
 ・「インドへの道」(’84)
あまりに大作すぎて見ていない。この頃は酒と競馬と女性にかまけていたせいか、やたら未見が多い。それでも監督はデビッド・リーンだからほんとは見なくっちゃいけないのに。「飛べ!フェニックス}などでいい味を見せ後に監督としてもすぐれた作品を出したリチャード・アッテンボローの「ガンジー」の印象が強すぎたのかなあ。この年のアカデミー作曲賞を受賞。
・「マッド・マックス・サンダードーム」(’85)
これって歌手のアイク&ティナターナーの彼女がもの凄い金髪でてたやつかなあ。でも嬉しいなあ。ジャールがこんな作品も手掛けているなんて。
・「刑事ジョン・ブック・目撃者」(’85)
ハリソン・フォードが世間から隔絶した社会で起きた事件にあたるお話。ヒューマンなしっかりとした内容の作品だったけどアンチの人もいそう。(芦)なんかそうじゃないかなあ。
・「モスキート・コースト」(’86)
これもフォード出演作。オーストラリア?あたりが舞台で洪水で家が流されちゃうファミリーのお話じゃなかったかしら。たしか面白くなかった。フォードが出てるから面白いってわけじゃないんだなあ。結構あるからな、失敗作が。
・「追い詰められて」(’)
ケビン・コスナー主演のサスペンス。面白く見させていただいたけど、この題名を聞くと大昔にあった同じタイトルの作品を思い出す。確かヘイリー・ミルズの初主演作じゃなかったかなあ。相手役はホルスト・ブーフホルツ。親父さんのジョン・ミルズも出ていなかったっけ?で、そっちの方が新鮮で絶対に面白かったと思う。
・「危険な情事}(’87)
あれこれ言わない。現在浮気中の男性はすぐに見るべき!
・「愛は霧のかなたに」(’88)
シガ二―・ウイ―バーがマウンテンゴリラの保護に命をかける学者であった。確か実話の映画化でラストはショックを受けた。
・「今を生きる」(’89)
ロビン・ウイリアムスが教師に扮して非行少年を立ち直おさせるお話じゃなかったか。彼が教室の椅子の上に乗って演説するシーンが記憶にある。ラストシーンで泣いたなあ。
・「ゴースト・ニューヨークの幻」(’90)
へ〜え。これもジャールの作品だったんだ!映画を見てさめざめと泣きたいカップルはDVDを借りてみよう。♪アンチェインドメロディー♪で踊るシーンが懐かしい。
・「ジェイコブス・ラダー」(’90)
なんかおどろおどろしさばかりが記憶に残るオカルト作品じゃない?
・「フィアレス」(’93)
リチャード・ドレイファスが出た作品?レンタルで何度も手に取ったけどパッケージの写真がつまらなさげだったので結局見ていない。ネ。パッケージの写真って大事なんだよなあ。
・「雲の中の散歩」(’96)
珍しくキアヌ・リーブスが出た恋愛もの。確かワイナリーが舞台だったのでワインファンの私はそっちも興味深かった。

以上気になった作品を並べてみたらこんな数になってしまった。凄いなあ。リストの最後の作品が「太陽の雫」(’99)だからもう10年も作品から離れていたんだなあ。!
 
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