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TOPDigitalVillageサロン>No.55
メイケイ・芦田
 新年あけましておめでとうございます。
 映画の多様な面白さを判かって頂だけたらとスタートしたこの対談コーナーも間もなく30回になろうとしています。年配の映画ファンにはボケ防止のため頭の体操として若い方には過去の名作の数々を知識としてではなくエンターテイメントとして楽しむ参考にして頂ければとの思いで続けています。これからもよろしくお願いします。

メ)正月早々なのに相すみませんがやっぱり訃報から。暮れも押し詰まった19日に「慕情」('55)のジェニファー・ジョーンズが亡くなった。
芦)丘の上でのウィリアム・ホールデンとのポスターが思い起こされます。
メ)香港の最も有名な観光地ビクトリアピークがロケ地だった。
芦)香港には私も仕事で行っていますがモニュメントになるようなものは何も無いようでした。
メ)あの有名なケーブルカーに乗ると例のペンシルのような摩天楼が斜めに足元に見える素晴らしい景色に目を奪われてしまうし、我々の愛する香港競馬のメッカ・ハッピーバレー競馬場の方に全神経が行っちゃうからね。
芦)今度日本馬が遠征に行くときには応援がてらロケ地探しをやりましょう。

慕情
メ)ボロボロに負けて下向いて歩いていなかったらね。しかし「慕情」を有名にしたのはなんてったってあの超有名なテーマ曲♪ラブ イズ ア メニ― スプレンディット スイング♪のせいさ。
芦)アメリカでもっとも有名なスタンダードナンバーになっちゃいましたからね。
メ)キング・コールをはじめあらゆるアメリカのポップス歌手ジャズ歌手までがレパートリーに加えている。あれが頭にあるんで何度も見た気になっているけれど白状すると映画の方はな〜んも覚えてないの。果たして観たのかどうかも怪しいんだ。
芦)私の記憶では中国人の血を引く未亡人ジョーンズとイギリス人特派員ホールデンの不倫メロドラマだったと思います。
メ)駄目だなあ、あの丘のシーンしか記憶ないもの。そう言えば、ロック・ハドスンと共演した「武器よさらば」('57)も病院のシーンでの看護婦姿の彼女しか記憶がない。

武器よさらば
芦)看護婦フェチですからねえ。
メ)ファンには叱られるかもしれないけれど白状すると一番覚えているのはフレッド・アステアと夫婦役で出た「タワーリング・インフェルノ」('74)。犬を胸に抱えていて途中で死んじゃう。哀れなアステアが助かって彼女を探しまわるんだ。それとも逆だったかな。アステアの方が死んじゃうんだったかなあ。
芦)あんまりじゃないですか。それしか覚えていないのは。
メ)ようはあまり好みの女優さんじゃなかったということなんだな。どうしてかな。目のあたりがボーっしているのが魅力的だったはずなのにね。
芦)私は「慕情」を観て綺麗な女優さんだなあって思っていましたよ。
メ)しゃべる時ふっと瞼を閉じるのが物凄く魅力的だったデビューしたての頃の早見優のように目にポイントのある女性は大好きなはずなのに。
芦)斉藤由貴もそうでした。
メ)そうそう。瞳フェチなの。
芦)キモチわる〜!あなたに愛されなくったって、あの「風と共に去りぬ」のアメリカ一の大プロデューサー・デビッド・О・セルズニック愛されればいいの。確か二番目の旦那ですよ。
メ)んだ。それにしても印象の薄い女優さんなんだよなあ。キング・ヴィダ―監督の「白昼の決闘」('46)にも出ていたけれどやっぱり記憶がないの。西部劇ファンの私だからたとえば「大いなる西部」ならキャロル・ベイカーやジーン・シモンズは表情までしっかり覚えているのに。もっとも「白昼の決闘」は西部劇といっても確かなんかしんねりむっちりした作品でスカッとしてなかったから気に入りじゃないの。そのせいかも知れない。
芦)大尊敬しているデ・シーカ監督の「終着駅」('54)もあるじゃないですか。
メ)うんあれもよく覚えていない。モンゴメリー・クリフトだけ。デビューしたてのリチャード・べイマーが出ていたことの方は覚えているのにジェニーファー・ジョーンズが出てこない。不思議だなあ。
芦)やっぱり好きじゃなかったってことですね。綺麗な女性だったら誰でもいいと思っていたけどちゃんと好みがあったんだ。
メ)私のベストテンに入るウイリアム・ワイラーの「黄昏」('52)という作品にも出ている。
芦)文字通りたそがれた大プロデューサーのローレンス・オリビエが自らが育て上げた新進女優の恋人から身を引くという哀しいバックヤードものですね。
メ)そうラストは無一文になった彼が楽屋口に金乞いに現れて気がついた彼女があわてて駆けつけるともう姿を消しているの。残酷な作品だけど素晴らしい映画だった。
芦)なら覚えてるでしょうに。
メ)やっぱり駄目。オリビエしか浮かばないの。
芦)そもそも新年からそんな渋い話から始めることないじゃないですか。去年のことはもういいでしょう? 今年の初めは絶対に映画の歴史をひっくり返すような大きな事件、「アバター」公開の話題から入るのが当り前ですよ!
メ)まだ俺見ていないし、前に言ったじゃない。3D映画は「フェザー河の襲撃」に尽きるって。
芦)次回は絶対に「アバター」で。
 
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