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TOPDigitalVillageサロン>No.38
明けましておめでとうございます。
 今年は丑年、世の中百年に一度の大不況とか、こんなときこそ手作りオーディオが盛んになって然るべきです。牛のようにゆっくり歩きながらも、着実に[良い音]に肉薄しようではありませんか。
毎年のことですが、元旦には、この一年の活動目標をたててみるのがわたしの習わしです。しかしいつもと違って、今年はなんとなく具体的[やりたいこと]が浮かんできません。[としのせいかな・・・]とも思いますが、昨年末、長年の夢であったメインスピーカーの完全MFB化が完成して、ホッとしたこともあるのだろうと自分を慰めているところです。
年頭から自慢になりますが、MFBスピーカーの威力はたいしたものです。それもこれまで使っていた手作りの20dbMFBツィーターを、湯島技研製40dbMFBツィーターに変えたことで、スピーカーシステム全体の性能が飛躍的に向上したのですから驚きです。この効果、ツィーター領域の音が良くなっただけでなく、中域も低域も、これまでとはまるで違う品位の高い音に変わってしまったのですから吃驚です。音全体の印象はMFBシステム特有の正確な響きではありますが、これまで聴いてきたあらゆるスピーカーシステムとはまるっきり違う、精密で豪快、ど迫力があるのに限りなく優しい音、言い換えれば長年求め続けてきた理想の音が実現した感じなのです。
音が変わっただけでなく、これまで体験したことのない不思議な現象も起こり始めています。その一例はトレーシングが悪くて使えなかったMCカートリッジが、はじめてまともに動作したことです。オーディオファブという小さなメーカー(といっても個人でやっている手作りメーカーですが)の、型番はCSD-16というピュアMC型で、注文生産カートリッジです。針圧は4.5グラムという重量級ですが、構造の合理性にひかれて購入してみたものの、当時のわたしのシステムでは、どうやってもうまく鳴ってくれませんでした。音がめちゃくちゃにビッたのです。機械インピーダンスの高そうな構造から考えて、針圧が足りないのかと思い、針圧を6グラム位まで増やしてもびびりは直りません。メーカーに調整をお願いしたり、半年くらいあれやこれややったのですが、ついにうまく鳴ってくれず、以来十数年の間、製品サンプルよろしく、眺めるだけの存在になったものです。
ラジオ技術誌の常連筆者の一人でピュアMCカートリッジを手作りしているOさんが、ある日最新作を持って我が家を訪れMFBスピーカーシステムでその音をきかせてもらったことがあります。かの有名なウェストレックスの10Aの構造に近いという手作り品の音に圧倒され、手持ちのピュアMCでもメーカー製はどれもメーカー製の音とショックを受けたのですが、ふとオーディオファブを思い出したのです。
Oさんのカートリッジは22グラムで安定に動作しますから、それに比べるとCSD-16はオールドファッションですが、原理構造はいい勝負です。うまく鳴るとは思っていませんでしたが、やってみたところなんと、まともな音が出たではありませんか。音の傾向もOさんのものと似ています。特性的には高域にピークがあるはずですが、その傾向は感じるものの、気になるほどではありません。
ことのついでにと、これまで高域共振が耳障りだったいくつかのピュアMC型を聞き直してみたところ、ツィーター変更以前程は高域共振の音が目立たないではありませんか。理由を考えていますが、まだうまく説明できません。しかしスピーカーの高域再生の精度が高まった結果には違いないでしょう。
どうやら今年は私にとってアナログ再生復活の年となりそうです。カートリッジの再評価が始まったきっかけはマランツのフォノイクォライザーアンプ付きのコントロールアンプ、SC-11S1のおかげですが、これと湯島技研MFBツィーターのコンビが、未開拓のアナログ再生の楽しみの扉を開いてくれそうで、またまた楽しみが一つ増えました。
 
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