 内部には青いランプがついている またステンレスの筐体についても、<ケース自体に「無」の技術が取り入れられています>とある。その無(mu)の技術で<荒々しい電気(波長)を取り除き、その後超微細エネルギーを注入することでクリーンな電気を作る>そうだ。
自宅でプレーヤーやプリアンプに使っているCSEの電源タップと比較してみた。そちらも明工社のUL規格品を金メッキしたものを使っていてアルミニウム筐体なので比較対象として好都合だ。電源ケーブルはCSEのもの。
電源を入れると隙間や下部から少し青色光が漏れてくる。下部に網掛けした開口部が6か所ありこれは通気を確保するためだろう。ただし内部の音響的な振動を外部に逃がす働きも織り込んでいるかもしれない。
CDや映像ソフトを聴いたところ、実に清新で生き生きした音になって驚いた。クリーンなのはもちろんだが、カリカリした線画的な質感ではなく、細部まで音の密度が保たれ、フレーズは滑らかでおおらかに歌いだす。和声の充実感や構成感も素晴らしい。
それに、音場が広くなるとか奥行きが見えてくるのは当然として、その生々しい空気感が尋常ではない。なんというか、身体にスッと入ってくるような触感を覚えるのだ。台風一過の雲ひとつない晴天に、湿気が温んで身体を包み込むような印象とでもいうべきか。
こうした改善効果はジャンルを問わない。クラシックだけでなくジャズの鮮烈なリズムやアクセントも威力を増すのだし、古楽器のかそけき余韻に託した語法も克明になる。映像系ソフトも声の表情豊かなこと、定位の自然なことに感心する。定位が自然というのは中域の突出感が抑えられたような効果だが、けっしてひ弱な音になるわけではない。
画質についてはDVD、BDともにわずかにソフトなトーンになる。鮮鋭感はすこし控えめに見えるが、映像を意識した作りではないのだろう。
というわけで、この電源タップは、類まれな美音を生み出す能力があることは間違いない。お手軽な価格ではないのだが、この効果ならば納得するしかないだろう。
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